染料に物語のある服
やさしい着心地のメリノウールを
自然由来の色で染めた「Nature Dye」シリーズ。
毎シーズン、日本各地で見つけた天然素材を原料に
新しい染料を開発しています。
今シーズンのテーマは、
山梨県北杜市の豊かな森と植物園が育む循環。
森の再野生化を目指す活動や、植物の研究過程から生まれた2つの自然の恵みを活かし、
秋冬の装いに馴染む深みのある色へと染め上げました。

奥深いダークグレージュ「クリノカワ」
標高950mの澄んだ空気に包まれたシミック八ヶ岳薬用植物園。この地で食用にはならず土へ還るはずだった虫食いの栗を譲り受けました。秋冬の景色にふわりと溶け込むような、奥深いダークグレージュです。
秋の深まりとともに、いがぐりが顔を出すシミック八ヶ岳薬用植物園。標高950mに位置するこの県営施設では、毎年恒例の栗拾いが行われています。今回の染料の原料になったのは、そこで食用にはならず行き場をなくした虫食いの栗たち。園長の戸沢さんに、植物と人が織りなす循環について伺いました。

八ヶ岳のふもとに広がるシミック八ヶ岳薬用植物園。秋の栗拾いで足元に転がる虫食いの栗は、これまで人知れず廃棄されてきました。しかし、それは森の小さな命を育んだ証。土へ還るはずだった自然の落とし物が、衣服の染料として新たな命を吹き込まれました。
特用林産物の研究を担うこの場所で、日々植物の成長を見つめるのは園長の戸沢さん。「気温が上がっていると感じる」と語るように、気候の移ろいを肌で感じ取っています。山が抱える見えない変化。自然環境が少しずつ移りゆく現代だからこそ、手のひらからこぼれ落ちていたささやかな資源に目を向け、無駄なく生かしていく知恵が求められているのかもしれません。

「周辺の自然を生かした施設等でゆっくりとした時間を過ごすことも、心と体のリフレッシュになるのでは」と戸沢さんが語るように、植物園には草花や樹木とじっくり向き合う穏やかなひとときが流れています。そんな豊かな自然の記憶と時間の重なりが、栗から抽出された奥深いダークグレージュの色合いに、そっと溶け込んでいます。
命の循環が息づくダークレッド
「マツボックリ」
森の再野生化を目指すCamino Natural Lab.から譲り受けたのは、唐松の松ぼっくり。伐採された木々が新たな役割を持つように、役目を終えた松ぼっくりも温もりあふれるダークレッドに生まれ変わりました。
耕作放棄地から、多様な命が息づく本来の森へ。北杜市で森の再野生化に取り組むCamino Natural Lab.では、100年先の未来を見据えた環境づくりが続けられています。ダークレッドの染料となったのは、このフィールドで役目を終えた唐松の松ぼっくり。同ラボの上原さんに話を聞きました。

見渡す限りの耕作放棄地が、野鳥が舞い戻る豊かな森へと姿を変えていく──。山梨県北杜市明野町で森の再野生化(リワイルディング)を実践するCamino Natural Lab.は、100年後の未来へ向けて命が循環する生態系の再生を目指しています。今回の染料の原料となったのは、このフィールドで風景を形づくる落葉針葉樹、唐松の松ぼっくりです。
同ラボの上原さんは、内部に種を宿す松ぼっくりを「森の循環を象徴する存在」と語ります。役目を終えた松ぼっくりが衣服の染料に生まれ変わることも、「染料として新たな形で人の暮らしにつながっていくことは、森の循環が別の場所へ広がっていくように感じました」と表現します。

「私が伝えたいのは、自然を守ることは人が自然から離れることではなく、自然の循環の中にもう一度参加していくことだということです」。消費するのではなく恵みとして自然と向き合う上原さんの哲学が、土や落ち葉の重なりを思わせるダークレッドの色彩と共鳴します。
柔らかなメリノウールを自然由来の染料で染めた「Nature Dye」。 化学染料だけでは出せない、天然ならではの風合いが特徴です。 染色に使われた水はろ過されたあと河川へ。 着る人にも環境にもやさしいシリーズです。 デイリーユースにうれしいこんな特徴も。
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COMFORT
メリノウール100%使用で肌ざわりは柔らか。
通気性も高く、
季節を問わず快適に着られます。 -
DESIGN
アウトドアでも日常でも使いやすい
シンプルなデザイン。
薄手なのでインナーとしても重宝します。 -
EASY-CARE
特別なケア不要でお手入れ簡単。
icebreakerのほかの製品同様、
ご家庭の洗濯機で気軽に洗えます。
Art Direction : Ryo Tomizuka (OAK)
Photography : Masataka Nakada
Illustration : Yoshimi Hatori
Writing : Asuka Kawanabe






